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各時代の大争闘 - Contents
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    大胆不敵なジョン・ノックス

    ジョン・ノックスは、教会の伝説と神秘主義を捨てて、神の言葉の真理を研究した。そして、ウィシャートの教えが、彼に、ローマ・カトリック教会を出て、迫害されている改革者の側に加わる決心を固めさせた。GC 1713.4

    彼は、仲間から説教者になるように勧められた時、その責任の重大なことを恐れてしりごみした。そして、数日間閉じ込もって苦悩した後、初めてそれに同意した。しかし、1度その職につくと、断固とした決意とひるむことなき勇気をもって、一生の間前進していった。この誠実な改革者は、人の顔を恐れなかった。迫害の炎が彼を取り囲んだが、それはただ彼の熱をあおるだけであった。暴君のおのが彼の頭上を脅かしていたが、彼は自分の立場を貫き、偶像を破壊するために右や左に強力な打撃を加えた。GC 1713.5

    スコットランドの女王の前に連れ出されると、プロテスタントの指導者の多くは、熱意がさめてしまうのであるが、ジョン・ノックスは、真理のためにゆるがぬあかしを立てた。彼は、愛顧を受けても譲らず、脅かされてもひるまなかった。女王は彼を異端者扱いした。彼は、国家が禁じた宗教を信じるように人々に教えたのであるから、国民は君主に服従することを命じる神の命令に背いたと、女王は宣言した。ノックスは、断固として答えた。GC 1713.6

    「正しい宗教は、世俗の君主からではなく、ただ永遠の神から、その本来の力と権威を受けています。それゆえに、国民は、君主の嗜好のままに宗教を定める必要はありません。なぜなら、君主は他のだれよりも、神の真の宗教について無知なことがあるからです。……もしアブラハムの子孫がみな、彼らの長く隷属していたパロの宗教を続けていたならば、世界には、どんな宗教が出現していたことでしょうか。あるいは、使徒時代の人々がみな、ローマ皇帝の宗教を信じていたならば、この地上には、どんな宗教が起きたことでしょうか。……それゆえ、女王よ、国民は君主に服従すべきではありますが、宗教に関しては、君主に縛られるべきではないということが、おわかりになるでしょう。」GC 1713.7

    メァリ女王は言った。「おまえが聖書をこういう意味に解釈すれば、彼ら〔ローマ・カトリックの教師たち〕は別の解釈をする。わたしは、だれを信じたらよいのか、だれが裁判官になるのか。」GC 1713.8

    改革者は答えた。「聖書によって明瞭に語られる神を信じればよいのです。そして、み言葉が教える以外のものは、これもあれも信じなくてよいのです。神の言葉は、それ自体明瞭です。もしどこかに不明瞭なところがあれば、ご自身に矛盾することのない聖霊が、それを他の場所において明らかに説き明かしてくださいます。それですから、かたくなに知ろうとしない者を除いては、なんの疑惑も残りえないのです。」8GC 1713.9

    恐れを知らぬ改革者は、自分の生命の危険も顧みず、女王の前で、このような真理を語った。彼は、この同じひるむことのない勇気をもって、目的に向かって進み、ついにスコットランドが法王権から解放されるまで、祈りつつ主の戦いを戦った。GC 1713.10

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