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各時代の大争闘 - Contents
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    アメリカ合衆国の出現

    ここで、もう1つの象徴が紹介される。預言者は、次のように言っている。「わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が2つあっ」た(ダニエル7:11)。この獣の外見と出現の模様はともに、それが表している国家が、それに先だってさまざまな象徴のもとに表された国々とは異なっているということを示している。世界を支配してきた強国は、「天の四方からの風が大海をかきたて」た時に現れた猛獣として、ダニエルに示された(ダニエル7:3)。黙示録17章では、天使が、水は「あらゆる民族、群衆、国民、国語」を表していると説明した(黙示録17:15)。風は、争闘を象徴している。天の四方からの風が大海をかきたてるとは、諸国が権力を握るために起こした征服と革命の恐るべき光景を表している。GC 1808.1

    しかし、小羊のような角をもった獣は、「地から上って来る」のが見えたのであった。このように表される国は、自国を確立するために他の諸国を覆すのではなくて、まだだれにも占有されていない領上に起こり、徐々にまた平和のうちに成長する国でなければならない。したがって、旧世界の込み合った争い合う国々の中、すなわち、あの「民族、群衆、国民、国語」の荒海の中からは起こり得ないのである。それは、西半球の大陸に求められねばならない。GC 1808.2

    1798年に、新世界のどんな国か、勢力を伸ばし、将来強大な国家になる可能性を小して、世界の注日を集めていたであろうか。この象徴が、どの国に適用されるかは、実に明白である。この預言の指示するところに合致する国は、ただ1つしかない。それは、疑いもなく、アメリカ合衆国を指している。弁論家や歴史家は、この国の起源と成長を描写するのに、無意識のうちに、聖書記者の思想を、またほとんど同じ言葉を、くり返し用いてきた。獣は、「地から上って来る」のが見えた。そして、翻訳者たちによれば、ここで「上って来る」と訳されている言葉は、字義どおりには、「植物のように生長する、または、生える」という意味である。そして、すでに見たように、その国は、どの国にも占有されていない領七に起こらなければならない。ある有名な著者は、米国の出現を描写して、「その空虚からの出現の神秘」について語り、「黙した種子のように、われわれは成長して帝国になった」と述べている。21850年にヨーロッパのある雑誌は、米国のことを、「現れ出て」、「地の沈黙の中で日ごとにその権力と誇りを増しつつある」不思議な帝国、と述べた。3GC 1808.3

    また、エドワード・エベレットは、同国の建設者である清教徒たちについての演説の中で、「彼らは、ライデンの小さな教会が良心の自由を享受することができるところを、人跡まれで、人目につかず、安全な遠隔の地に求めたのであろうか。彼らが、平和的征服のうちに、……十字架の旗をかかげた……巨大な地域を見よ!」4と言った。GC 1808.4

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