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各時代の大争闘 - Contents
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    法王使節による攻撃

    ルターか議会に姿を現すという知らせがウォルムスに伝わると、各方面で大騒ぎとなった。今回の事件を特に委任されていた法王使節アレアンダー(アレアンドロ)は、驚き、憤激した。彼は、その結果が、法王側にとっては破滅的であるのを認めた。法王がすてに宣告を下した件について取り調べを始めることは、法王の権威を軽べつすることであった。そればかりでなく、彼は、ルターの雄弁で強力な議論によって、諸侯たちの多くが法王側から引き離されることを懸念した。それゆえに、彼は、ルターがウォルムスに来ないように、激しくカールに諫言した。このころ、ルターの破門を宣言した教書が公布された。使節の申し入れとともに、この教書は、皇帝を屈服させた。皇帝は選挙侯に、もしルターが取り消さないならば、彼はウィッテンベルクにととまっているべきであると霞き送った。GC 1660.2

    アレアンダーは、この勝利で満足せず、ルターを罪に定めるために、ありとあらゆる権力と策略を用いた。彼は、非常なしつこさで、諸侯や高位聖者、そしてその他の十義員たちの注意をこの問題に引き、ルタ一に、「扇動、反逆、不敬、冒瀆」の罪をきせた。しかし、法王使節のあらわした激しい感情は、彼がどんな精神に動かされているかをあまりにも明らかにした。「彼は、熱意と敬神というよりは、憎しみとふくしゅうの念に動かされている」と一般の人々は言った。 3議会の大部分の人々は、これまてになくルターに好意を示した。GC 1660.3

    アレアンダは、ますます熱心に、法王の布告を実打すべきことを皇帝に迫った。しかし、ドイツの法律によれば、これは諸侯たちの同意を得ずにすることかできなかった。そこでカールは、法王使節のしつこい要求に負けて、彼にその件を議会に提出することを命じた。「それは法王使節にとって誇らしい日であった。大会衆が集まっていたが、事件はさらに重大なものであった。アレアンダーは、すべての教会の母であり女主人であろローマのために、訴えろのであった。」彼は、集まったキリスト教諸国の前で、ペテロ首位権を擁護するのであった。「彼は雄弁の才を持っていた。そして、この重大な時機に立ちいたった。ローマが罪に定められるに先たって、荘厳きわまる法廷において、ローマの第一流の雄弁家が現れて訴えることは、神の摂理であった。」 4ルターに好感を持っていた人々は、アレアンダーの演説の結果にいくぶんか不安を抱いた。ザクセンの選挙侯は出席していなかったが、顧問官たちに命じて出席させ、法 王使節の演説を筆記させた。GC 1660.4

    アレアンダーは、学識と雄弁のかぎりをもって、真理をくつがえそうとした。彼はルターを、教会と国家の敵、また、生三ける者と死せる者との、聖職者と信徒との、公会議と個々のキリスト者との、敵であると告発し続けた。「ルターの誤りは、10万の異端者」を焼くに匹敵するものであると彼は宣言した。GC 1661.1

    最後に彼は、改革主義の信仰印を支持する人々を軽べつしようとした。GC 1661.2

    「これらルター派とは、いったい何であろうか。彼らは無礼な教師、腐敗した司祭、自堕落な修道士、無知な弁護士、堕落した書族といった連中と、彼らか誤らせ、邪道に導いたところの民衆である。彼らに比べて力トリソクの側は、その数、能力、権力において、なんと優れていることであろう。このはなはなしい会議における満場一致の布告は、愚かな者の目を開き、軽率な者に警告を与え、迷っている者に決心を与え、弱い者に力を与える。」 5GC 1661.3

    各時代における真理の擁護者たちは、こっした武器によって攻撃されてきたのである 確立された誤りに反対して、神のみ言葉の明白で直接的な教訓をあえて提示するものはみな、今でも同じ議論に迫られる。「これらの新しい教義の説教者たちは、いったいだれであるか」と、受けのよい宗教を望む人々は叫ぶ。「彼らは、無学で少数の貧民階級である。それだのに彼らは、自分たちは真理を持ち、神の選民であると主張する。彼らは、無知で欺かれているのだ。われわれの教会は、数においても、勢力においても、なんとはるかに優れていることであろう。われわれの中には、なんと多くの偉人や学者がいろことであろう。われれれの側には、なんと大きな力があることだろう。」このような議諭は、世界に対して効果的な影響力を持っている。しかしそれは、ルターの時代におけると同様に今日においても、決定的な議論ではないのである。GC 1661.4

    宗教改革は、多くの者が考えているように、ルタ一の時代をもって終わったのではない。それはこの世界の歴史の終末まで続くのである。ルターは、神が彼の上に照らしてくださった光を他に反映して、大事業をしなければならなかった。しかし彼は、世界に与えられるはずの光を、全部受けたのではなかった。その当時から今に至るまで、新しい光か絶えず聖書を照らし、新しい真理が常にあらわされてきたのである。GC 1661.5

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