悪が入る前には、全宇宙には平和と喜びがあった。すべては創造主のみこころと完全に調和していた。神に対する愛が最高の位置を占め、お互いの間の愛はかたよっていなかった。神の独り子で、言葉であられるキリストは、永遠の父と一つであられた。すなわち、その性質において、品性において、目的において一つであり、この宇宙全体で、神の計画と相談にあずかることのできるただ一人のお方であった。天の父は、キリストによって、天の全住民を創造する働きをされた。「万物は、天にあるものも地にあるものも……位も主権も、支配も権威も、みな御子にあって造られた」(コロサイ1章16節)。こうして全天は、キリストに対して、天父に対するのと同じ忠順をあらわした。 GCJap 567.3
愛の律法は神の統治の基礎であるから、すべての被造物の幸福は、この偉大な義の原則に完全に一致することにあった。神は、すべての被造物の愛の奉仕、すなわち、神のご品性に対する賢明な理解から生ずる尊敬をお望みになる。神は、強制的な忠誠をお喜びにならないで、だれでも神に自発的な奉仕をささげるように、すべての者に意志の自由を与えておられる。 GCJap 568.1