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各時代の大争闘 - Contents
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    ああ、エルサレム、エルサレム

    希望と赦しの時は、急速に過ぎ去りつつあった。長く延ばされていた神の怒りの杯は、今にも満ちようとしていた。各時代の背信と反逆によって、暗雲は無気味にその濃さを増し、罪深い民に向かって今にも破裂しようとしていた。しかも、彼らの上にさし迫った運命から彼らを救うことのできる唯一のお方が、軽べつされ、虐待され、拒否されて、まもなく十字架につけられようとしておられた。キリストがカルバリーの十字架につかれるならば、神に恵まれ、祝福された国としてのイスラエルの日は終わるのであった。ただ1人の魂を失うことであっても、世界じゅうの富と財宝を失うことよりはるかに大きな不幸である。しかしキリストがエルサレムをごらんになった時、滅亡にひんした都市全体と国家全体が、彼の前に横たわっていた。それは、かつては神に選ばれ、神の特別の宝であった都市であり、国家であった。GC 1597.1

    昔の預言者たちは、イスラエルの背信と彼らの罪の罰として下る恐るべき荒廃とを嘆いたのであった。エレミヤは、彼の目が涙の泉となり、民の娘の殺された者のためと主の群れのかすめられた者のために、昼も夜も嘆くことができるようにと願った(エレミヤ9:1、13:17参照)。それでは、数年ではなくて、幾時代もの先を預言的眼光でごらんになった方の悲しみは、どんなてあったことだろう。彼は、滅びの天使が、長く主の住居であった都に向かって剣を上げているのを見られた。彼は、後年ティトゥスとその軍隊が占領したオリブ山上の同じ場所から、谷の向こうの神殿の庭と柱廊とをごらんになった。そして、涙にかすむ目で、外国の軍隊か城壁を包囲する恐ろしい光景をごらんになった。彼は、進軍する軍隊の足音を聞かれた。彼は、籠城中の婦女子が食物を求める叫び声を聞かれた。彼は美を極めた聖なる神殿や王宮や塔が、炎に包まれ、あとかたもなく廃墟と化してしまうのをごらんになった。GC 1597.2

    彼は、はるか未来に目を注ぎ、契約の民が、「さばくに散らばる破片のように」、各地に離散するのを見られた。エルサレムの子らの上に下ろうとしていたこの世の応報は、最後の審判の時に彼らが1滴もあまさず飲みほさなければならない怒りの杯の、ほんの一口に過ぎないことを彼はごらんになった。こうして、神の憐れみと熱烈な愛は、悲しい言葉となってみ口からもれたのである。「ああ、エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえにつかわされた人たちを石で打ち殺す者よ。ちょうど、めんどりが翼の下にそのひなを集めるように、わたしはおまえの子らを幾たび集めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは応じようとしなかった」。ああ、他のすべての国にまさって恵まれた国よ、もし、おまえが、おまえの神のおとずれの時を知り、平和をもたらす道を知ってさえいたら。わたしは、刑罰の天使をとどめて、おまえに悔い改めをうながしたが、むだであった。おまえが拒み退けたのは、単にしもべや代理人、預言者たちではなくて、おまえの贖い主、イスラエルの聖者なのだ。もし、おまえか滅びるならば、それは、おまえだけの責任である。「しかも、あなたがたは、命を得るためにわたしのもとにこようともしない」(マタイ23:37、ヨハネ5:40)GC 1597.3

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