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各時代の大争闘 - Contents
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    改革事業と神の導き

    この危機においても、神は、ご自分のしもべのために、逃れの道を備えておられた。ルターの動きを片時も目を離さず見守っていたものがあった。そして、真実で高貴な心の持ち主が、彼を救援する決心をしていた。ローマはルターを死に処するまでは満足しないということは明らかであった。彼をライオンのきばから救うには、彼を隠すほかなかった。GC 1671.4

    神は、ルターを庇護する策略をたてるように、ザクセンのフリードリヒ侯に知恵を授けられた。選挙侯は、誠実な同志の協力によって目的を達成した。そしてルターは、敵からも味方からもうまく隠されたのである。ルターは、帰る途中捕らえられて、従者たちから引き離され、森林の中を急いで通過し、人里離れた山のとりでであるワルトブルクの城に連れていかれた。彼の逮捕と潜伏とは極秘のうちに行われたために、フリードリヒ自身でさえ、彼がどこに連れていかれたかを長い間知らなかった。これは、計画的に、侯には知らされなかったのであった。つまり、実際にルターの居場所を知らぬかぎり、聞かれても答えられなかったからである。彼は、ルターが安全であるということだけで満足であった。GC 1671.5

    春、夏、秋が過ぎて冬になったが、ルターはまだ捕われの身であった。アレアンダーと彼の徒党は、福音の光が消えてしまったように見えたので勝ち誇った。しかし、そうではなくて、ルターは真理の宝庫で、彼の燈に油を満たしていた。そして、その光はますます明るく輝き出るのであった。GC 1671.6

    ワルトブルクの友好的で安全な場所で、ルターは、闘いの熱と混乱から逃れたことをしばらくは喜んだ。しかし彼は、静けさと休息の中で長く満足していることはできなかった。彼は、活動的生活と厳しい闘いになれていたので、何もしないでいることはできなかった。こうした孤独の時に、彼は、教会の状態を思い浮かべ、「ああこの神の怒りの最後の日に、主の 前に城壁となって、イスラエルを救うものがいない」と絶望の叫びをあげた。39彼は、再びわれに帰って、自分が争闘から身をひいておくびょう呼ばわりされることを恐れた。そして、自分の怠慢と放縦を責めた。しかし、それでも彼は、毎日、1人の人の仕事とは思われないほど多くのことを成し遂げていた。彼は休みなくペンを動かしていた。敵は彼を沈黙させたと楽観していた時に、彼がなお活動しているという具体的な証拠を見て驚きあわてた。彼が書いた多くの小冊子が、ドイツ全王に配布された。彼はまた、新約聖書をドイツ語に翻訳して、彼の同胞のために最も重要な奉仕をした。彼は、パトモスとも言べきとりでから、丸1年近くの間、福音を宣布し、その時代の罪と誤りを譴責し続けたのである。GC 1671.7

    神がご自分のしもべを公的生活の舞台から退かせられたのは、単にルターを敵の怒りから保護し、また、このような重大な仕事のために静かな時を与えるためだけではなかった。これらよりもさらに尊い経験が与えられた。人里離れた寂しい山の隠れ家で、ルターは地上の援助と人間の賞賛から切り離された。こうして彼は、成功にしばしば伴う誇りと自己過信から救われた。彼は、苦難と屈辱によって、彼が突然あげられた目の回るような高い所をふたたび安全に歩くことができるよう、準備が与えられたのである。GC 1672.1

    人々は、真理が彼らにもたらす自由を喜ぶ時に、誤りと迷信の鎖を断ち切るために神が用いられる人々を賞賛する傾向がある。サタンは、人間の思想と愛情を神から引き離し、人間的器に向けようとしている。彼は人々を、単なる器に栄誉を帰すように、そして、すべてのできごとを摂理によって導かれる神の御手を無視するようにとしむける。こうして賞賛され、あがめられる宗教的指導者たちは、しばしば、神に頼ることを忘れて自分に頼るようになる。その結果彼らは、神の言葉に頼るかわりに彼らの指導を仰こうとする人々の、心と良心とを支配しようとするのである。改革事業は、支持者たちのこうした精神のために、しばしば阻止された。神は、宗教改革運動をこの危険から守ろうとされたのである。神は、運動が人間の刻印ではなくて、神の刻印を受けることを望まれた。人々の目は、真理の解説者としてのルターに向けられていた。そこで人々の目が、真理の本源である永遠の神に向けられるように、彼は引き離されたのであった。GC 1672.2

    …………………………………………………GC 1672.3

    [注]GC 1672.4

    1 D'Aubigné, b.6, ch.11.GC 1672.5

    2 Ibid., b.7, ch.1.GC 1672.6

    3 Ibid.GC 1672.7

    4 Wylie, b.6, ch.4.GC 1672.8

    5 D'Aubigné, b.7, ch.3.GC 1672.9

    6 Ibid., b.7, ch.4.GC 1672.10

    7 Ibid.GC 1672.11

    8 Ibid., b.7, ch.6.GC 1672.12

    9 Ibid., b.7, ch.7.GC 1672.13

    10 Ibid.GC 1672.14

    11 Ibid.GC 1672.15

    12 Ibid.GC 1672.16

    13 Ibid.GC 1672.17

    14 Ibid., b.7, ch.8.GC 1672.18

    15 Martyn, p.393.GC 1672.19

    16 D'Aubigné, b.7, ch.8.GC 1672.20

    17 Ibid.GC 1672.21

    18 Ibid.GC 1672.22

    19 Ibid.GC 1672.23

    20 Ibid.GC 1672.24

    21 Ibid.GC 1672.25

    22 Ibid.GC 1672.26

    23 Ibid.GC 1672.27

    24 Ibid.GC 1672.28

    25 Ibid., b.7, ch.9.GC 1672.29

    26 Ibid.GC 1672.30

    27 Ibid.GC 1672.31

    28 Lenfant, vol.1, P.422.GC 1672.32

    29 D'Aubigné, b.7, ch.9.GC 1672.33

    30 Martyn, vol.1, p.404.GC 1672.34

    31 D'Aubigne, b.7, ch.10.GC 1672.35

    32 Ibid.GC 1672.36

    33 Ibid.GC 1672.37

    34 Martyn, vol.1, p.410.GC 1672.38

    35 D'Aubigné, b.7, ch.11.GC 1672.39

    36 Ibid.GC 1672.40

    37 Martyn, vol.1, p.420.GC 1672.41

    38 D'Aubigné, b.7, ch.11.GC 1672.42

    39 Ibid., b.9, ch.2.GC 1672.43

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